こんにちは!
トリマーのpomuです。
長毛犬の必需品といえば、スリッカーブラシ!
スリッカーブラシでブラッシングをすると、もしゃもしゃになってしまった毛を、ふわふわな状態にする事ができます♪
スリッカーブラシ使用前
スリッカーブラシ使用後
今回はこのスリッカーブラシの使い方や注意点、ブラッシングのコツなどについてを詳しく書いていきます!
その他にも
- スリッカーブラシはなぜ必要なの?
- どんな効果があるの?
- ソフトとハードの違いって何?
- どれを使えば良いの?
- ピンがたくさんあって痛そう
- 痛くしないためにはどうしたら良い?
- お手入れ方法は?
などなど、スリッカーブラシについてをこのページで全部お答えしちゃいます!
安全に使用するための正しい使い方や、もつれをほぐすコツの動画も載せていますので、初めてスリッカーブラシを使う方やこれから使おうと思っている方、イマイチ使い方がよくわからない方のお役に立てましたら幸いです。
目次
犬用スリッカーブラシってどんな物?
スリッカーブラシとは、針金のような細いピンがたくさん刺さっているのが特徴的な長毛犬用のブラシです。
このたくさんのピンが犬の無数にある被毛をときほぐし、ふわふわの綺麗な毛並みへと導いてくれます。
例えば、もしゃもしゃになってしまったトイプードルの被毛をスリッカーブラシでブラッシングすると、下の画像のようにふわっふわになります♪
スリッカーブラシの8つの役割り
スリッカーブラシの主な役割は長毛犬や毛量の多い部分の毛を綺麗に梳きほぐす事ですが、その他にも、犬にとって嬉しい役割りを果たしてくれます!
- ブラッシングにより毛がほぐれ、綺麗な毛並みになる
- 毛をときほぐす事によりもつれや毛玉予防になる
- もつれや毛玉を取る事ができる
- 毛に付いた葉っぱやゴミの除去
- 換毛期の抜け毛除去
- 皮膚と被毛の健康維持
- 愛犬とのスキンシップタイムになる
- 長毛犬の毛を綺麗に乾かす事が出来る
長毛犬や毛量の多い犬種につきものなのがもつれや毛玉!
毎日または数日おきなど定期的にブラッシングをすることで、もつれや毛玉を防ぐ事ができます。
お散歩のときに足や体についてしまった枯葉や種などは、手で取ろうとすると数が多すぎて取り切れなかったり毛を引っ張ってしまったりで大変ですが、スリッカーブラシを使うとシャッシャと毛をとかすだけで簡単に取る事が出来ます♪
スリッカーブラシを使ってムダな毛やもつれをときほぐすと、皮膚への通気性が良くなります。
また、ピンの適度な刺激はマッサージ効果があるため皮膚の血行を促進し、皮膚と被毛の健康にも繋がります。
スリッカーブラシは、もつれや毛玉を予防しつつ、皮膚や被毛の健康状態の維持のお手伝いもしてくれる優れ物なんです♪
トリミングサロンでは、長毛犬や毛量の多い犬種の毛を乾かす際には必ずと言って良いほどスリッカーブラシを使用します。
毛を1本1本綺麗に乾かす事ができ、仕上がりもふんわり♪
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スリッカーブラシのデメリットは?
長毛犬のブラッシングに便利でたくさんの役割を持っているスリッカーブラシですが、使い方を間違えると犬の皮膚を傷つけてしまうというデメリットがあります。
でも大丈夫!正しい使い方をすれば皮膚に傷が付く事はないので安心してくださいね。
使い方で重要なのは力加減とスリッカーの持ち方です。
正しい使い方とコツに関しては後ほど解説していきます。
急ぎの人はこちらから
スリッカーブラシが向いてる犬種
スリッカーブラシが向いている犬種は主に長毛犬になり、以下のような犬種によく使われますfa-arrow-down
トイプードル | ビションフリーゼ | チワワ (ロングコート) |
ダックスフンド (ロングコート) |
ポメラニアン | ペキニーズ | マルチーズ | シーズー |
パピヨン | ウエスティ | アメリカンコッカー | シェルティ |
ボーダーコリー | スピッツ | ゴールデンレトリバー | バーニーズ |
※スペースの関係で全ての犬種は書けていません。
また、
- 上記の犬種が入っているミックス犬
- 短毛種でも毛量の多い犬種(柴犬、コーギー、ハスキーなど)
このような犬種にもスリッカーブラシは向いています。
スリッカーブラシが向いていない犬種
スリッカーブラシが向いていない犬種は主に短毛犬になり、以下のような犬種になりますfa-arrow-down
チワワ (スムースコート) |
ダックスフンド (スムース、ワイヤーコート) |
ミニチュアピンシャー | ジャックラッセルテリア |
パグ | フレンチブルドッグ | ボストンテリア | イタグレ |
※スペースの関係で全ての犬種は書けていません。
上記のような毛が短い短毛犬にスリッカーブラシを使用すると、ピンが皮膚にダイレクトに当たってしまい、皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
また、
- 上記の犬種が入っているミックス犬
- 毛は長いけど毛量が少ない犬(毛を伸ばしているヨークシャテリアなど)
- 全身をかなり短くカットしている長毛犬
- 皮膚にトラブルのある犬
これらのわんちゃんたちもピンがダイレクトに当たってしまうのでスリッカーブラシは向いていません。
スリッカーブラシの3つの種類
スリッカーブラシは大きく分けて3つの種類があり、犬種や毛質によって使い分けます。
- ハードタイプ
- ソフトタイプ
- 先丸タイプ
ソフトタイプ
ソフトタイプのスリッカーブラシは、ピンが細くて柔らかめ(ソフト)に作られています。
こちらは毛が細くて柔らかめの犬に向いています。
また、どんな犬種にも使えるので普段のブラッシングや初心者にも向いています。
ピン1本1本が細目く、ピンを指で押すと少し曲がるくらいの柔らかさになっていますfa-arrow-down
出典:【グルーミング用品】Meisterステンレスプロスリッカーソフト115
ハードタイプ
ハードタイプのスリッカーはソフトよりもピンが太く、硬め(ハード)に作られています。
ワシワシとブラッシングしたいときに使えるので、特に毛量の多い犬種(トイプードルやビションフリーゼ、柴犬など)のブラッシングや、毛玉やもつれ取りに向いています。
ピンが太めで、指で押してみるとソフトよりも曲がりにくい硬さになっていますfa-arrow-down
出典:【グルーミング用品】Meisterステンレスプロスリッカ ハード115
先玉タイプのスリッカー
先玉タイプのスリッカーは玉付きスリッカーとも呼ばれており、ピンの先に玉が付いている物になります。
全てのピンの先に樹脂製やゴム製の玉が付いているため、皮膚にダメージを与えずに安心してブラッシングする事ができます◎
抜け毛を除去する力はソフトやハードタイプよりも劣りますが、スリッカーはちょっと怖い、愛犬の皮膚への刺激を最小限に抑えたい場合にはぴったりです。
愛犬に合うスリッカーブラシの選び方
スリッカーには3つのタイプがあり、犬種やブラッシングしたい内容によって使い分けますが、どれを使えば良いのかピンと来ない場合には、以下の表を参考にしてみてくださいね!
トリマーおすすめのスリッカーブラシも載せておきます。
ソフトタイプのスリッカー
- スリッカーを初めて使う
- 毎日のブラッシング
- 換毛期の抜け毛取り
- 散歩後の汚れ取り
- 毛の乾かし
短毛犬以外のどんな犬種にも向いているので初心者におすすめです!
ソフトタイプでおすすめなのは武蔵のスリッカーブラシになりますfa-arrow-down
ハードタイプのスリッカー
- 毛玉やもつれ取り
- 毛量の多い犬種のブラッシングや乾かし
- 中型犬、大型犬のブラッシングや抜け毛除去
ワシワシとブラッシングしたいときや、特に毛量の多い犬種(プードル、ビション、柴犬、ハスキーなど)に向いています。
大型犬にはこちらのハードスリッカーがおすすめですfa-arrow-down
また、トイプードルやビションのもつれ取りにはこちらのshowtechスリッカーのレギュラー(ピンク)がおすすめですfa-arrow-down
先玉タイプのスリッカー
- ピンが皮膚に当たるのが怖い
- 皮膚が弱い
- 刺激を最小限に抑えたい
- 短毛犬
- 長毛犬だけど皮膚が透けるくらい短くカットしている
- 毛量が少ない
- 仔犬
皮膚に当たっても刺激が少ないので、優しくブラッシングしたい場合におすすめです。
先玉タイプでおすすめなスリッカーブラシはこちらのエポになりますfa-arrow-down
場合によりスリッカーを使い分ける
脇や顔、耳などの細かい部分のブラッシングには小さめサイズのスリッカーを使うとやりやすい!
胴体は問題なくブラッシングできるけど、細かい部分では角が当たってしまう、なんだかやりにくいと感じた場合は愛犬の胴体に使うサイズより1~2サイズ小さめを使ってみてください♪
また、胴体の毛はかなり短くしているけど耳や尻尾は伸ばしているなど、短い部分と長い部分がある場合は
- 毛が短い所は先玉スリッカー
- 毛が長い所はソフトまたはハード
のように愛犬の部分的な毛の長さによってスリッカーのタイプを使い分けるのもおすすめです。
スリッカーブラシの正しい使い方
スリッカーブラシは正しい使い方をすれば皮膚を傷つけることなく安全に使用する事ができます。
その方法を詳しく書いていきます。
力加減を知ろう
まずはどのくらいの力でブラッシングをすれば安全なのかを知る事から始めてみましょう!
スリッカーブラシには無数のピンが刺さっているため、強い力でブラッシングをするとピンが皮膚に犬の当たり、犬の皮膚に傷を付けてしまう恐れがあります。
初めて使う場合は、まずは自分の手や腕にブラシを当てて軽く動かしたり、グっと押しあててみたりして、どのくらい力を入れたら痛いのか、力加減を知っておきましょう◎
スリッカーブラシと犬の向き
犬をブラッシングするときは、利き手でブラシを持ち、毛並みに沿ってブラッシングをするのが基本のスタイルになります。
右手が利き手の場合は右手にブラシを持ち、犬の頭を左に向けると、毛並みに沿ったブラッシングができます。
片方の手で愛犬を支えるのを忘れずに♪
ブラッシングの基本のスタイル
スリッカーブラシは皮膚と並行にする
スリッカーブラシは、ブラシと犬の皮膚が平行になるようにしてブラシを動かす事が大切です。
ブラシが皮膚に平行になっていないと、ピンが皮膚に当たりやすくなり皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
前や後ろに傾かないようにしましょう。
無理に引っ張らない
もつれや毛玉があると引っかかってブラシが進まなくなります。
無理やり引っ張ると犬の皮膚も引っ張られて痛がってしまうので、もつれや毛玉を発見してもギューっと引っ張らないようにしましょう。
引っかかりが多い子は、ブラシをシャッシャッシャとリズム良く少しづつ動かすと引っ張られる時間を減らす事ができますよ◎
スリッカーブラシを正しく安全に使うための6箇条
- 力を入れ過ぎない
- ブラシを皮膚に平行になるようにする
- 毛並みの向きに合わせてブラッシングする
- 鼻や目、肛門や陰部などにピンが当たらないように気を付ける
- 同じ場所を何度もやらない
- 無理に引っ張らない
毛量の多い犬やもつれをブラッシングするコツ
トイプードルやビションフリーゼなど毛量の多い犬や、もつれ取り、換毛期の柴犬などワシワシとブラシをかけたいときには、毛をかきわけて根元からブラッシングをするのが上手なブラッシングのコツになります。
その様子の動画fa-arrow-down
左手で毛を倒し、右手のブラシをでその倒した毛を掻き出しながらブラッシングしていきます。
こうする事により、根元付近までブラシが届くため毛量の多い犬種の毛は綺麗にほぐれ、抜け毛もよく取れるというわけです。
このやり方はもつれや毛玉予防、愛犬を乾かすときにも役立つのでスリッカーブラシを持っている人は覚えておくと損はないと思います♪
fa-pawもつれや毛玉予防のブラッシングのやり方
fa-pawブラッシング以外のもつれや毛玉予防法
fa-paw犬の毛の乾かし方
fa-paw換毛期の毛の抜け毛対策について
スリッカーブラシのお手入れについて
いつでも綺麗なスリッカーブラシを使用するためのお掃除法や買い替え時などについて書いていきます。
スリッカーブラシについた毛の取り方
スリッカーブラシでブラッシングをした後、ブラシに付いた毛を指で取ろうとするとうまく取れないし、ピンが刺さって指が痛い!
ピンが邪魔して毛がうまく掴めていない様子fa-arrow-down
スリッカーブラシに付いた毛を上手に取るには、コームを使うと一発で全ての毛を取る事が出来ます。
コームをスリッカーの根元に刺し込み、サッと上に持ち上げると綺麗に取れます。
その様子はこちらfa-arrow-down
コームはスリッカーでのブラッシングのあと、もつれが残っていないか確認するときに使ったり、シャンプーのときに目元や口元の汚れ取にも使えて便利です。
fa-paw参考記事
コームが無い場合は、少し時間がかかってしまいますが、爪楊枝などでも取る事ができます。
取れた毛は可愛く再利用する事もできちゃいますよ♪
スリッカーブラシの洗い方
スリッカーブラシは水洗いする事が出来ます。
フケや汚れが付いた場合は、スリッカーに付いた毛を取り除いたあと、歯ブラシと中性洗剤で優しく洗い、水ですすぎましょう。
ゴムの中に水が入っている場合があるので、よく振って水を出し、消毒スプレーをかけたら乾かしましょう。
スリッカーブラシの保存の仕方
スリッカーブラシはピンを下に向けて保存をするとピンが変形してしまう恐れがあるため、使わないときはピンを上に向けておくか、ペン立てのような物に縦に入れておくと安心です。
ピンを上に向けて保存しているとき、上から物を置いてしまうとピンが押しつぶされて変形してしまうので注意してください。
スリッカーブラシの買い替え時は?
スリッカーブラシの買い替えの目安は
- ピンが何本か抜けている
- 違う方向を向いているピンがある
- ピンが錆びた
- 持ち手が壊れた
- ゴムの部分が破れた
これらのどれかが見られたらそのスリッカーブラシはもう寿命のようです・・・。
新しい物と交換してくださいね♪
愛犬がスリッカーブラシを嫌がる場合はどうする?
愛犬にとって初めてのスリッカーブラシ。
びっくりしてしまったり怖がってしまう場合もあるかと思います。
いきなりブラッシングをせずに、数日前から愛犬の目の届く所(手は届かないように)に置いて見せてあげて、怖い物じゃないよと教えてあげます。
それから徐々に慣れさせていくと良いですよ♪
慣れさせていくためには以下の事柄を心がけながらやってみてください。
- ブラシをする前にその部分を手で撫でる
- 嫌がりにくい背中からやってみる
- 褒めながらやる
- 慣れるまでは短時間(5分程度)で終わらせる
- 押さえつけない
- 怒らない
- 終わったらご褒美をあげる
最初は優しくサッサ♪と優しく梳き、少しやったら褒めたりおやつをあげるなどしてブラッシング=良い事があると覚えさせてあげると、だんだんブラッシングに慣れて怖がらずにやらせてくれるようになると思います。
また、毛が引っ張られる感覚が苦手な犬もいるので、どうしても嫌がってしまう場合はトリミングサロンに行ってみる事をおすすめします。
トリマーさんに、保定の仕方や、どうしたらその子がブラッシングをさせてくれるのかを聞いてみましょう!
トリミングサロンで何度かブラッシングをしてもらってスリッカーに慣れてから、お家で実践してみても良いですね◎
さいごに
定期的なブラッシングは愛犬とのコミュニケーションやスキンシップタイムの1つになり、信頼関係を築く手助けになります。
初めはゆっくり、慣れるまではお互いのペースで、楽しくブラッシングをしてみてくださいね!
長毛犬を飼っている方はぜひ1つ用意して、綺麗な毛並みを保ってあげてください♪
わからない事などがありましたらTwitterのDMまたはメール、またはlineにて気軽にご相談くださいね♪
この記事が少しでもお役に立てましたら幸いです。
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