
犬が寒くないのに小刻みに震えたりブルブル震えるのを見た事はありますか?
わざとなの?震える演技?と思ってしまう方や、一点を見つめたまま震えるのを見て「幽霊でもいるの!?」と怖くなってしまった方もいると思いますが、いえいえ、そんな事はないんですよ♪
寒くないのに犬が震えている原因は、カーミングシグナルによる震えがほとんどで、犬の気持ちやそのときに置かれている状況が関係している場合が多いのです。
カーミングシグナルとは、犬が自分の気持ちを落ち着かせる・自分の気持ちを表す仕草とされています。
緊張・恐怖・ストレスなどのマイナスの感情に直面したとき、犬は震える事により自分の気持ちを落ち着かせようとします。
逆に、嬉しい~!!でもちょっと落ち着かなきゃ!と、はやる自分の気持ちをセーブするときにも震える事があります。
犬が震えている原因にはこのようなカーミングシグナルとしての震えが多いのですが、寒さによる震えや痛みから来る震え、わざと震えている場合もあります。
そこで今回は
- カーミングシグナルによる4種類の震えと犬の気持ち
- わざと震える理由は?
- 寒さによる震え
- 痛みによる震え
- 注意する震えとそうでない震えの見分け方
これらについてを解説していきます。
目次
犬が震える理由その1.緊張しているとき
犬は緊張しているときに、それをほぐそうとしてブルブルと震えます。
- 待てやおすわりなど、芸をさせているとき
- 他の犬が近づいて来た
- 人見知り(犬見知り)
- 初めての物(新しいおもちゃなど)を見た
- 見知らぬ匂いを嗅いだとき
このように、犬が緊張感を覚える状況に置かれたときにはブルブルと震える仕草がよく見られます。
また、緊張しているときには片方の前足を上げる仕草やそれを見ないようにするという仕草も同時に見られる事があります。
緊張しているのかな?と感じたときは、愛犬の頭や背中を撫でたり抱っこしたりして「心配ないよ、大丈夫だよ」と安心させてさせてあげる事が大切になります。
おやつをあげると震えがピタっと止まる!なんて事もあるんですよ♪

犬が震える理由2.不安感やストレスを感じている
精神的に不安な事があったときやストレスを感じたときにも、それをほぐそうとして震える事があります。
また、その嫌な事を我慢しているときにも震える様子が見られます。
犬が不安感やストレスで震える主な場面
- 怒られているときや、怒られるのを察知したとき
- 病院やトリミングサロンなどの苦手な所へ行く前やその場所で
- 爪切り・ドライヤー・お風呂など苦手な事をされているとき
- 家族がケンカをしている
- お留守番が長かった
- 引っ越しなどで環境が変わった
- 苦手な記憶のある場所に来た
- 車が苦手(車酔いをする)
このような場面で犬が震えていたら、苦手だなと思っていたりストレスを感じているサインです。
震える他にも自分の気持ちをほぐそうとあくびをしたり、特に異常がないのに前足の先っぽを必要以上に舐めるという問題行動が見られる場合もあります。
また、強いストレスを感じたときにはこのような症状が出てしまう事もあります。
- ハァハァと舌を出して呼吸をする
- 白い泡や胃液を吐いてしまう
- 下痢をする
苦手な事やストレスから解放されたあとはケロっとして元気になりますが、元気のない状態や食欲のない日が続くようであれば精神疾患の恐れもあるため、一度獣医さんに相談をしてみましょう。



犬は意外と単純なところもあるのだ♪
犬が震える理由3.怖がる・怯える
犬は恐怖や怯えにより体を震わせてしまいます。
怖い!!という感情からの震えで、これは人間と同じですね。
また、犬は大きな音が苦手なので雷や花火の音を聞いて恐怖を感じる子も少なくありません。
雷や花火の日は尻尾を丸めて震えてパニックになってしまう子もいるようです。
犬が恐怖や怯えにより震える主な場面
- 花火・雷・掃除機などいきなり大きな音がした
- 自分より大きくて怖そうな犬に会った
- 家族が喧嘩をしている・怒鳴っている
- 叩かれた・怒鳴られた
- 痛い思いをした場所に来た(それを連想した)
- 人や犬の悲鳴を聞いて自分も怖くなった
このような場面に遭遇したときには飼い主さんから離れなくなったりどこかに隠れてしまう子もいます。
また、ハァハァと荒い息をしたり落ち着かない様子を見せる事があり、更には怖さから唸ったり噛もうとしたりする子もいます。
愛犬が恐怖を感じて震えているときには、飼い主さんが慌ててしまうと犬も余計に不安になってしまいます。
愛犬を安心させてあげるために、飼い主さんはいつもと同じように平然としている事が大切です。
雷や花火などの大きな音や恐怖で怯えているときの詳しい対処法についてはこちらfa-arrow-down
犬が震える理由4.嬉しいときや喜んでいるとき
これまではストレスや恐怖など、マイナスの感情での震えの原因を解説しましたが、次はプラスの感情の震えについてです。
プラスの感情とは、嬉しさや喜びなどの良い感情になります。
自分でも抑えきれないほどの嬉しさや喜びに直面すると犬は震えてしまうようです。
これ以上はしゃいではいけない!と、自分の気持ちをセーブしているのです。
可愛いですね♪
もちろん、自分の気持ちをセーブしないで感情をありのまま体で表現する犬もいます。


犬が嬉しさで震える主な場面
- ごはんや好きな食べ物を食べる前
- お散歩に行く前でワクワクしている
- ゲージから出してもらえそうなとき
- 飼い主さんが帰宅したとき
- 抱っこしてもらえたとき
- 遊んでいるとき
犬にとってはどれも物凄く嬉しい場面ですね♪
尻尾をブンブン振っていて嬉しいはずなのに震えているときは、自分の気持ちをセーブしている事による震えです。
これらか起こる楽しい事を一緒に楽しみましょう!
中には、家で焼肉をしているときに震えてしまう犬がいるそうです。
大好きなお肉の匂いを嗅いで、食べたい!でも我慢!と、自分の気持ちをセーブしているのかもしれませんね!
犬が震える理由5.構ってほしくてわざと震える
犬は、構ってほしさや甘えたさによりわざと震える事があります。
これは、何らかの理由で震えたときに、「どうしたの?大丈夫?」と飼い主さんに優しくされたのを覚えている犬に限ります。
【震える=優しくしてくれる】と学習してしているようです。
お手などの芸をする=おやつがもらえるように、いつの間にかこのような式が犬の頭の中で出来上がっていたのです♪
構ってほしい時、「そうだ、あのときは震えたから優しくしてくれたんだ!よし、震えてみよう!」と思い、震える演技をするのです。
なんだか可愛いですね♪笑
しかし、構ってほしさの震えに応えてしまうと犬は「それが正解なんだ」と学習してしまいますので、この場合は構わずに放っておくのが良いでしょう。
犬が震える理由6.寒いから
人間と同じで犬も寒いときにはブルブルと震えます。
寒い冬はもちろん、夏にエアコンの風が直接当たってしまい、寒いと感じたときにも震えてしまいます。
特に超小型犬やチワワなどの体の小さめな犬は体温の低下が早いため、寒がりだと言われています。
寒い時期のお風呂では、お湯の温度が低いとブルブルと震えてしまう子が多いです。
お湯の温度は36度~40度未満になるよう心がけましょう。
犬が震える理由7.痛みがある、体の不調がある
犬は、体のどこかに痛みや不調を感じたときに震える事があります。
じっと動かずに震えている様子が続いていたら、どこかに違和感があるまたはどこかが痛いのかも知れません。
痛みが激しい場合はハァハァと荒い息になり吐いてしまう事もあります。
- 体のどこかに痛みや違和感がある様子ではないか
- 触ると痛がる所はないか
- てんかんやヘルニアなどの病気から来る震えではないか
- 足が痛そうではないか
これらを確認し、いつもと様子が違うなと感じたらなるべく早めに獣医さんへ行く事をおすすめいたします。
心配な震えとそうでない震えの違いは?
心配な震えとは、ストレス・恐怖などのマイナスな感情や痛みによる震えです。
そうでない震えは、嬉しいときのようなプラスの感情での震えになります。
どちらの震えなのかを判断するには、まずは尻尾の様子を確認してみましょう。
嬉しいとき、甘えたいとには生き生きをした表情で、動きは軽く、尻尾を振っていると思われます。
この場合は嬉しさを我慢している事による震えで、心配のない震えだと判断できます。
この場合の震えのときには、尻尾が下がっていたり尻尾を足の間に入れて丸めている様子が伺えます。
また、体の強張りも見られるときがあります。
何かストレスのある状況にないか、痛い所はないのかを確認してみましょう。
- おやつやお散歩やご飯など、嬉しい事があっても震えが治まらない
- 暑いときのように舌を出して息をしながら震える
このような震えが何日も続くようでしたら注意が必要です。
痛みがある、またはとても強い恐怖感やストレスがあると思われるので、病院で診察をしてもらいましょう。

さいごに
愛犬が寒さ以外の理由で震えていたら、まずは「大丈夫だよ」などと優しく声をかけて安心させてあげましょう。
そして、プラスの感情なのかマイナスの感情なのか、そのときの状況や尻尾の動きを見て判断し、震えている原因から気を逸らし、愛犬をリラックスした気持ちにしてあげましょう。
どうも様子がおかしい、どこかが痛そうと感じたら病院へ行って診察をしてもらってくださいね。
犬のカーミングシグナルには震える他にも様々な種類があります。
- 視線を逸らす
- 片方の前足を上げる
- あくびをする
このようなシグナルが組み合わさって出ることもありますので、その他のカーミングシグナルについての記事も合わせてご覧くださいfa-arrow-down
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